民法改正のポイントと改正による敷金返還の影響

公開日:2015年4月19日

2015年3月31日に民法改正案が国会で提出されたことで、120年ぶりに民法が大きく変わると話題になっています。

現時点(2015年4月時点)では、国会に改正案が提出されただけで、これからの国会審議を経て実際に法律が施行されるのは2016年から2018年ごろと言われていますが、私達の生活に密着した民法の改正ですので、大きな影響が出ることが予想されます。

改正のポイントの中には、不動産投資をしている人にとって影響が甚大な「敷金」についての変更も含まれていますので、どのような影響があり、これから何ができるのか現時点の情報をもとに見ていきましょう。


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民法改正のポイント

今回提出された民法改正案を見ると、大きなポイントは以下の点があります。

■民法改正のポイント

  • 約款取引の明確化
  • 敷金の定義と返還ルールの明確化
  • 法定利率の引き下げ
  • 消滅時効の統一
  • 連帯保証

1点目のポイントは約款取引の明確化です。

企業が多くの消費者に対して契約条件を明記した約款は、多くのサービス、商品の取引で使用されていますが、民法上に約款の規定は特にありませんでした。

また約款は消費者がよく確認しないで、商品の購入やサービスの申し込みをすることがほとんどですので、トラブルになることが多く、企業側もトラブルを避けるため自社に著しく有利な約款としていることがありました。

改正民法では約款取引の定義や根拠を明確にした上で、約款取引において「消費者の利益を一方的に害する不当な条項は無効」と明確にしました。

2点目のポイントは敷金のルールの明確化です。

敷金については別記事で紹介した通り、賃貸住宅を借りる際に借主から貸主への預り金として家賃の1か月から2か月分程度を「敷金」という形で差し出すのが一般的でした。

敷金には明確な根拠法がなく、返還ルールも曖昧だったのでトラブルが多くなっていました。

改正民法では敷金を「家賃などの担保金」として定義し、通常使用による建物の損耗については借主が負担しなくても良いことが明記されました。

部屋の原状回復費用については借主の負担となりますが、通常使用による損耗については原状回復に含まれないことが明確になるので、敷金返還に関するトラブルが減少することが予想されます。

3点目は法定利率の引き下げです。

損害賠償金や借入金などの計算で用いられる法定利率ですが、これまでは5%とされていましたが、現状の金利状況をふまえ3%へと引き下げられました。

また3年ごとに市場金利を反映して見直すこととされました。

4点目は消滅時効の統一です。

未払い代金いわゆる「ツケ」は原則取立てできることを知ってから10年とされてきましたが、飲食店は1年、診療代は3年など業種や商品によって時効までの期間がまちまちになっていました。

これを原則5年として統一がされることになります。

5点目は連帯保証についてです。

連帯保証は融資などの際に求められるものですが、知り合いや家族が連帯保証人となることが多く、支払ができない場合に借りた人と同様に返済義務を負うので、思わぬトラブルとなるケースがあり、最悪の結末を迎えることも多くなっていました。

改正法案では家族や第三者など経営者以外が連帯保証人になる場合は公証人が意思確認をしたり、公正証書の作成を義務付けられることになります。

これにより安易に保証人になるトラブルは減ることが予想されますが、その分融資条件が厳しくなり融資が受けづらくなるのではないかという懸念もあります。

以上が現時点での民法改正案の改正ポイントです。


民法改正による不動産投資への影響

民法大改正のポイントについて見てきました。

中でも不動産投資に関係するのは敷金の定義と返還ルールの明確化についてですね。

敷金返還ルールが明確になることで、これまで以上に敷金返還に関するトラブルが減ることが予想されます。

またオーナー側としては敷金は基本返還しないといけないものになりますので、敷金からクリーニング費用などを差し引いていた場合は、改めて収益計画を見直し、場合によっては家賃設定も再検討する必要があるかもしれません。

敷金返還についてはすでに国交省が作成したガイドラインがあり、経年劣化など賃借人が通常使用した範囲の建物の損耗については原状回復に含まれないとされており、大手不動産会社や善良なオーナーなどはそれに従う形で敷金を返還することが一般かしていました。

通常使用による建物の損耗についても原状回復費用として敷金から差し引いていた一部のオーナーは、今後対応を検討しないといけません。

ただし、民法の敷金の規定と異なる内容を契約で定めることは認められていますので、賃貸契約の締結時に大家側に有利な条項を盛り込んでおいたり、「退室時修理代」など敷金とは別途預り金を取る大家もいるようなので、民法が改正されてもいたちごっこのような形でトラブルが出てくる可能性はあります。

自分が貸主の場合はトラブルを避けるためにも契約書に敷金返還時の具体的な取り決めを盛り込み、賃借人にも十分理解してもらった上で契約をするようにしたいですね。

また、現時点では民法の改正案が国会に提出された段階ですので、変更内容が確定したわけではありません。

上述した通り、不動産投資家としてだけでなく、普通に生活をする上でも影響がでる法律ですので、今後の審議内容や最終的な改正内容についてアンテナを張っておく必要があります。



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