融資における物件評価の仕組みと積算評価、収益評価の方法

公開日:2015年7月4日
最終更新日: 2016年1月7日

融資の審査ではおもに物件の評価と借主の評価によって審査がされ、融資をしても問題ないか(きちんと返済をしてくれるか)どうかを判断します。

本記事では融資審査における物件評価の考え方や仕組みについて見ていきましょう。

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物件評価の方法は2種類

  • 積算評価
  • 収益評価

物件の評価には主に「積算評価」と「収益評価」の2つの方法があります。

積算評価は、土地や建物のそれぞれの担保価値を算出し、その価格をもとに融資額を決める評価方法です。平たく言うと「いくらの担保になるか」という観点で融資額を算出する考え方です。

一方、収益評価とはその物件がいくらくらいの家賃収入を得ることができるかを算出してそれをもとに融資額を決める評価方法です。

物件の収益力を見て、「いくらまで返せるか」という観点で融資額を決める考え方で、収益還元法とも呼ばれます。

もともと銀行は担保価値を見る積算評価で融資を決めるのが大原則でしたが、最近では収益力に着目した収益評価をする銀行も増えています。

この辺りは金融機関によって異なりますので、自分が融資を申し込む金融機関が積算評価、収益評価のどちらを重視しているのかは知っておく必要があります。

またどちらを重視していても、一方をまったく無視するというわけではないので、どちらの評価も高い物件を見つけることも重要です。


積算評価の方法

  • 土地の評価額を算出する
  • 建物の評価額を算出する

積算評価では土地と建物の評価額をそれぞれ算出し、合算することで物件の評価額を算出します。

土地の評価額は「路線価×面積(㎡)」で計算をし、土地の形状などによって各銀行ごとに設定された掛目で8掛け、7掛けなどにします。

路線価は国税庁のホームページの「財産評価基準書」で物件の住所を入力することで調べることができます。WEBサイト内で路線価は1平方メートルあたりの単価を千円単位で見ることができます。

路線価は「200D」などのように価格の後ろに借地権の時の評価減の掛目がアルファベットで記載されています。このアルファベットはAからGまであって、Aなら90%、Bなら80%、Cなら70%とアルファベットごとに掛目が決まっています。

■アルファベットによる借地権の減額割合

アルファベット 減額割合
A 90%
B 80%
C 70%
D 60%
E 50%
F 40%
G 30%

通常、借地権の物件は不動産投資の投資対象とはなりませんので、無視しても良いでしょう。

なお、区分所有の物件の場合は土地所有権の割合を調べて、全体価格にその割合を掛け合わせて路線価を算出します。

路線価がわかったら土地面積にかけて土地部分の評価額を算出することができます。なお土地の形状、接道条件、高低差、用途地域で価格は増減することになります。

建物は「新築時の1平方メートル当たりの価格×延べ床面積×築年数による減額割合」で算出します。

■建物の評価額の算出方法

  • 構造ごとの1平方メートル当たりの価格×延べ床面積×築年数による減額割合

1平方メートル当たりの価格は建物の構造によって異なり、構造ごとに以下の価格となります。

■構造ごとの1平方メートル当たりの価格

構造 1平方メートル当たりの価格
SRC、RC 200千円
重量鉄骨 180千円
木造、軽量鉄骨 150千円

築年数による減額はそれぞれの構造ごとの耐用年数に対しての経過割合をかけて算出することになり、具体的には「(耐用年数-経過年数)÷耐用年数」によって算出することになります。

木造の物件であれば耐用年数は22年ですので、築11年の物件であれば減額割合は50%となり、仮に50㎡の物件の場合、「150×50×50%=3,750千円」となり建物の評価額は375万円となります。

土地と建物の評価額を算出したら合計して物件全体の積算評価額を算出します。

算出した評価額より物件価格が安いようであればお買い得の物件となり、積算価格より物件価格の方が高くても物件価格に対する積算価格の割合が高ければ高いほど融資審査上はプラスになります。


収益評価の方法

その物件がどれだけ稼ぐことができるかという観点で評価をする収益評価の方法は、銀行によって異なります。

満室家賃の6割から8割の金額が融資返済額を上回っていれば返済能力はあると見て融資審査を通してくれる銀行が多いようです。

ローンの返済額をもとに審査しているので、返済期間によって大きく評価結果が変わり、返済期間の短い融資ほど審査が厳しくなります。

例えば、金利5%で5,000万円の融資をして融資期間が25年の場合、年間の返済金額は350万円です。そのため満室時の想定家賃が438万円から583万円があれば融資が通る計算になります。

融資期間が15年の場合は年間返済額が474万円となり、満室時の家賃は593万円から790万円が必要になってしまいます。

このように収益評価は融資期間によっても大きく評価が変わってきますので、融資金額とあわせて融資期間もどれだけ引けるのか銀行の担当者に相談する必要があります。

築年数が経過した木造物件など積算評価が低く融資が受けづらい物件はありますが、このような物件でも収益力があれば収益評価を重視する銀行であれば融資をしてくれる可能性があります。

積算評価の低い物件で融資を断られても収益評価を重視する銀行をいくつか回って融資をお願いすると良いと思います。


収益評価を重視する人は債務超過に注意

ただし、積算評価が低く収益力が高い物件でばかり融資を受けて投資をしていると、貸借対照表上では物件価格よりも融資金額の方が多くなり、資産よりも負債が多い状態、いわゆる「債務超過」の状態になってしまいます。

債務超過となると今度は借主の属性が悪くなり、次回以降ローンの審査に通りづらくなる可能性が高くなります。

このようなことも考慮して、ある程度積算評価も高い物件をポートフォリオに入れたり、現金や金融資産を持って財務基盤を強固にする工夫をするようにしましょう。



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