不動産を貸す時にかかる諸費用(ランニングコスト)

公開日:2015年5月12日 最終更新日: 2016年1月3日
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表面利回りと実質的な利回りは異なるという点は別の記事で紹介しましたが、その際に重要になるのが収益不動産の購入にかかる費用や貸す時にかかる諸費用です。

不動産投資の収益性に大きく関わってきますので、不動産を貸す時にかかる費用にはどのようなものがあるのか、また節約する方法にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

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不動産を貸す時にかかるコスト

不動産を貸す時にかかるコストには以下のようなものがあります。

  • 管理費・修繕積立金
  • 管理費
  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 所得税・住民税

不動産を貸す時にかかるコストと言っていますが、入居者がいなくてもかかるものもあり、不動産投資をする上で定期的にかかるランニングコストと言っても良いかもしれません。

不動産にかかるランニングコストとして、まずは管理組合に支払う管理費や修繕積立金があります。

区分所有のマンションやアパートの部屋を購入した場合にかかる費用で、管理費は共有部分の清掃やマンションの維持管理の保守費用などに使用されるものです。

また一定期間ごとに修繕を行う必要があり、そのために必要なお金を積み立てることになりますので、修繕積立金が必要になります。

区分所有の場合、マンションの管理規定で修繕積立金が決まっています。アパートの一棟買いをした場合、決まった積立金はありませんが、自分で修繕用のお金を積み立てて修繕に備える必要があります。

  • 管理費、修繕積立金は値上げリスクに注意

管理費や修繕積立金は購入時に決まっていてある程度把握することができますが、経済状況の変動などによって値上がりする可能性がある点に注意が必要です。

悪質なものになると、新築時には購入者を集めやすくするために修繕積立金を低めに設定して、購入者が決まってから積立金が不足しているということで値上げをすることがあるようです。

管理費や修繕積立金は将来的な値上がりリスクがあることを理解しておくようにしましょう。

またマンション管理を管理会社へ委託する場合、その管理費も必要になります。

ここでいう管理費とは入居者のクレーム対応や家賃の集金など入居者に関する業務を委託した場合の管理費です。

これらの業務は自分ですべて行うこともできますが、繁雑な業務も多いため管理会社へ外部委託するオーナーは多くなっています。


不動産投資をすることでかかる税金

  • 不動産を所有していることでかかる税金:固定資産税、都市計画税
  • 家賃収入を得ていることでかかる税金 :所得税、住民税

不動産を保有したり家賃収入を得ることで様々な税金がかかりますので、それらの税金もランニングコストとなります。

不動産投資をすることでかかる税金には不動産を所有していることでかかる固定資産税、都市計画税と、家賃収入を得ていることによりかかる所得税、住民税があります。


固定資産税、都市計画税

固定資産税は土地や建物に対して課税される税金で、対象不動産の「固定資産税評価額」をもとに毎年課税されます。

都市計画税は市街化区域内の土地建物に対して課税される税金で、こちらも「固定資産税評価額」をもとに毎年課税されます。

固定資産税は1.4%、都市計画税が0.3%で合計1.7%の課税がされますが、地域によって様々な特例があるため実際には1.7%以下の負担となることがほとんどです。

これらの税金は不動産を所有していることでかかる税金ですので、入居者がいなくても課税されます。家賃収入がないとこれらの税金分だけ持ち出しになる可能性があります。


所得税、住民税

家賃収入は不動産所得として総合課税されるので、給与所得などと合算して課税所得に応じた所得税と、所得金額に関わらず一律10%の住民税が課税されます。

不動産所得を得るためにかかった費用は、必要経費として家賃収入と差し引きすることができるので節税をすることができます。

なお、節税目的などで法人化して不動産投資をしている場合は、その法人に対して法人税が課税されるとともに役員報酬には給与所得として所得税、住民税の課税がされます。

不動産投資は不動産を所有したり、利益を得ることで税金や管理費など様々なコストがかかります。広告などに記載されている利回りは「表面利回り」でこれらコストは考慮されていません。

不動産投資をする上ではこれらコストがあることを理解して、広告などを見る時にも実質的な利回りはどれくらいになるのかを意識して検討することになります。

不動産投資におけるコストは貸す時にかかるランニングコスト以外にも、取得時にかかるイニシャルコストがあります。

不動産を取得する時にかかる費用は別記事で紹介していますので、そちらも参考にしてください。



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